日本のお城訪問
現存天守 備中松山城(岡山県)

2025年10月 訪問

1240年築城(天守完成1683年)・現存天守・山城

★訪問メモ★

天守までがハードと聞いていた山城なので気候の良い10月下旬に訪問を計画。
噂通り天守への往復が大変だったが、天守自体は小ぶりで見やすく気分的に余裕を持って見学ができた。

◆所在地
岡山県高梁市内山下1
◆築城した人
秋庭重信
◆本丸の標高
432m
◆天守の高さ
11m
◆天守の構造
2層2階
◆特徴
最も高い場所に位置する現存天守
自然の石を活用した石垣、登城を阻む険しい山道など自然の要塞に建つお城
江戸時代に修築された「天守」「二重櫓」「土塀(一部)」
◆入城料
500円 ※訪問時の料金です
◆滞在時間
2時間25分
乗合タクシーを降車したふいご峠~本丸まで約30分、本丸~麓まで約55分の徒歩時間、本丸や二の丸での観光・休憩時間を含む。天守内部は20分ほど。
●余談1
備中松山城跡は、大松山(おおまつやま)・天神の丸・小松山(こまつやま)・前山の4つの峰からなる南北に長い臥牛山(がぎゅうざん・最高峰480m)に築かれたお城である。北から「切通及び番所跡」「大池」「大松山城跡」「天神の丸跡」「相畑城戸跡(あいはたのきとあと)」「小松山城跡」「中太鼓櫓跡(なかたいこやぐらあと)」「下太鼓の丸跡」の8つの史跡があり、今回訪れた天守は「小松山城跡」である。
麓から山上まで南北を結ぶ遊歩道があり全ての史跡を見て回ることが可能。また、天守から2kmの場所に雲海展望台がある。この展望台は地元の方イチ推しスポットだったので次回は宿泊翌朝にお城訪問して全部周るのも良いなと思った。時間と体力がたーっぷり要るだろうけどネ。
●余談2
備中高梁1泊レポートはこちら

お城はこんなとこでした

ふいご峠
乗合タクシーを使って山の8合目、標高290mのふいご峠まで来た。この後は徒歩のみとなる
案内看板
HPにはハイキングの表記があるがトレッキングと感じた遊歩道。看板を見て「だろうね」と思う
車道と並走
途中、車道と並行している部分があったので復路は通ってみたが徒歩5分程度の距離だった
中太鼓後
城に情報を伝える太鼓があった中太鼓櫓跡。説明アナウンスが流れ休憩に最適な場所だった
中太鼓櫓からの眺め
中太鼓櫓跡からの眺め。標高310mの前山の向こうに高梁市街地が一望できた
石垣
ふいご峠を出てから30分弱、やっと城の入口にあたる大手門跡の石垣が見えてきた
大手門跡1
天然の巨岩を取り入れて造られた石垣。この城の最大の特徴とされている
足軽箱番所
左下は足軽箱番所跡の碑。左側の城壁の上は三の丸だがこの階段とは逆の土塀の道から進む
土塀
足軽箱番所跡から見た三の平櫓(さんのひらやぐら)東土塀の現存部分。国の重要文化財指定
土塀復元
本丸へ向かう階段には復元された土塀が続く。右は三の丸で足軽番所跡、上番所跡がある
土塀前
土塀前から見た足軽箱番所跡。パンフレットに載っていそうな山城らしい光景だと思った
三の丸
三の丸から見た石垣。厩曲輪(うまやくるわ)、二の丸と上へ段々に築かれているのがわかる
三の丸インフォ
三の丸にあった案内板で3つの重要文化財を見落とさないよう確認した
二の丸自撮り
天守が見えた二の丸で記念の自撮り。松江城のように汗だくではなかったが息切れが…( ;∀;)
五の平櫓
この階段を上がると券売所、そして天守のある本丸だ。手前の建物は復元された五の平櫓
散歩猫
と、券売所の前で散歩に出てきた猫城主さんじゅーろーと出会ったので至近距離で撮影
猫1
散歩から戻ると、こんな感じで出迎えてくれる
猫2
オス、9歳ぐらいの元・迷いネコが今や招き猫
天守外観
国内唯一残った今年築342年の山城天守。居城ではなく籠城用だったそうで造りはシンプル
入口2
つなぎ廊下から見た入口。左の箱はスリッパで靴は靴袋ではなく右の下駄箱に置くシステム
入口
天守左側のつなぎ廊下から見た天守入口はけっこう狭かった。ちなみに階段は9段だった
いろり
1階、籠城時の調理や暖房のために用意された囲炉裏。長さ一間(約180cm)、幅三尺(約90cm)
装束の間1
1階、籠城時の城主一家の居室となる装束の間。床下は石を詰め侵入できないようになっている
装束の間2
装束の間入口には敗戦時は「城主一家の死に場所でもある」との案内書きが。こわ(;°-°;)))
装束の間から二重櫓
装束の間から見た北側の景色。重要文化財の二重櫓が見える
階段
天守の階段はたいてい急こう配。ここの階段は10段+5段の踊り場付きだった
階段2
この階段が急で狭く折れ曲がっているのは防御のためと考えられている
階段3
2階から見た階段。ここだけ見れば今時のログハウスっぽくも見えたりして
2階
2階=天守最上階。現存天守で最小なのが歩き疲れた脚にありがたかった
神棚
2階に神棚が祀ってあるのも特徴のひとつ。天井の柱の太さが天守現存のひみつか?
眺望
天守から見た南側の眺望。本丸、二の丸、そして高梁市街が見えた
本丸2
本丸、人がまばらです。そういえばさっきから天守は貸切状態だなぁと気づいた瞬間だった
西側
天守の窓は外からは見えにくいが内からは見やすい武者窓(連子窓)。これは西側の風景
しゃちほこ
東の窓から鯱を撮影。避雷針が付いているのだそう
二重櫓
天守北側の二重櫓(現存)。城内唯一の二階建て櫓で岩盤の上に石垣を築いて建てられた
雪隠跡
二の丸の雪隠(せっちん、つまり便所)跡。パンフレットには「抜け穴?」との表記もある
雪隠跡
穴は隣にもう一つ。有事の際は伏兵を置く場所などの説があるが雪隠に入るのって…( ;∀;)
二の門跡
二の丸の門、鉄門跡から見た市街。秋の夕暮れは早いので山上滞在約1時間で下山を開始する
遊歩道
8合目のふいご峠から麓まで往路はタクシー移動した行程を復路は歩いた
遊歩道2
軍手が必要だったなと思いながら懸命かつ真剣に歩いた山道。そこは貴重な原生林の山でした
麓入口
約1時間かけて山上から下りてきた。麓のアスファルト道を見た時はガッツポーズした
川
登城口からすぐの小高下谷川(ここうげだにがわ)は内堀。ここから少し歩くと御根小屋(城主の住居)跡(現・高梁高校)。
この後の話は『おばカン旅日記・備中高梁編』をご覧ください
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